天草晩柑の甘露煮が練り込まれたようかんは、まるで薄暮に浮かぶ三日月のような美しさ。一口食べると、すっきりとした柑橘系の味わいの後から、ほのかに感じられる果皮の苦み。「天草晩柑のさっぱりとした酸味と上品な甘さを味わっていただけます」と語るのは、8代目の黒瀬友希さん。
天草晩柑の果汁をおしみなく使うことで、甘酸っぱいフレッシュな味を追求しつつ、仕上げにジャムや甘露煮、果皮をプラスし、深みのあるコクとほのかな苦みをプラス。果汁、ジャム、甘露煮の配合や、しっとりとした口触りなど、晩柑のおいしさを丸ごと表現するために、試行錯誤を繰り返して生まれた逸品だ。
明治初期の創業以来、代々受け継がれたこだわりの製法で作られるようかんは、若き8代目により新たな味が生まれている。
増田屋 黒瀬製菓舗
〒863-2507 熊本県天草郡苓北町富岡3243
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